GREFUL KNOWLEDGE スポーツ・身体機能
駅伝を見て走りたくなったら?初心者が膝を痛めにくくするランニングの始め方

GREFUL KNOWLEDGE|スポーツ・身体機能
2026年11月1日に開催された全日本大学駅伝では、早稲田大学が大会新記録で16年ぶりの優勝を果たしました。選手たちの走りを見て、「自分もランニングを始めてみたい」「もう一度マラソンに挑戦したい」と感じた方もいるのではないでしょうか。ランニングは特別な設備がなくても始めやすい運動です。一方、これまで運動習慣がなかった方が急に長い距離を走ると、膝や足首などに負担がかかる場合があります。この記事では、ランニング初心者が膝を痛めにくくするための練習量、ウォーミングアップ、休息日の考え方を解説します。さらに、膝が痛くなった場合の対応と、医療機関を受診する目安も紹介します。
ランニング初心者は、最初から長い距離を走る必要はありません。短いランニングとウォーキングを組み合わせ、休息日を設けながら少しずつ運動量を増やすことが基本です。膝に痛みが出た場合は無理に走り続けず、痛みの場所や強さ、腫れの有無を確認してください。
NEWS TOPIC|2026.11.01
全日本大学駅伝で早稲田大学が大会新記録
11月1日に行われた第58回全日本大学駅伝は、愛知県の熱田神宮から三重県の伊勢神宮まで、8区間106.8kmで争われました。早稲田大学が5時間3分31秒の大会新記録で優勝。16年ぶり6度目の優勝となり、出雲駅伝に続く2冠を達成しました。ただし、大学トップ選手の走り方や練習量を、そのまま一般のランニング初心者が参考にすることは適切ではありません。競技経験、筋力、練習歴、身体の状態が異なるためです。
出典:4years./2026年11月1日
ランニング初心者が膝を痛めるのはなぜ?
ランニングでは、片脚で着地し、身体を支えながら次の一歩へ進む動作を繰り返します。膝には着地のたびに負荷がかかりますが、その負荷が直ちに身体に悪いというわけではありません。身体は適切な運動と回復を繰り返すことで、運動に必要な能力を高めていきます。問題となりやすいのは、現在の身体が対応できる範囲を超えて運動量を増やしてしまうことです。
① 練習量を急に増やしてしまう
最初は1〜2kmだった距離を急に5km、10kmへ増やしたり、週1回のランニングを毎日に変更したりすると、筋肉や腱、関節などにかかる負担が増えます。特に運動経験が少ない方は、息が苦しくなくても膝や足首が十分に慣れていない場合があります。心肺機能の余裕だけで練習量を判断しないことが大切です。
② 休息日を設けていない
身体づくりには運動だけでなく回復も必要です。毎日走ることが必ずしも効果的とは限りません。英国NHSの初心者向けランニングプログラムでは、週3回のランニングと、その間の休息日を基本としています。初心者は連日走ることを目標にするよりも、無理なく継続できる頻度から始めましょう。
③ 膝だけでなく股関節や足首の動きも関係する
ランニングでは、股関節、膝関節、足関節が連動します。股関節周囲の筋力や動き、足首の可動性などが走行時の身体の使い方に関係する場合があります。ただし、膝の痛みをすべて「骨盤の歪み」「股関節の硬さ」だけで説明することはできません。練習量、過去のケガ、痛みの場所、靴、路面など、複数の要因を考慮する必要があります。
ランニング前に大切な3つの準備
走り始める前に、少し速めのウォーキングを行いましょう。
急に走り出すのではなく、
身体を徐々に運動へ慣らしていきます。
初心者は、最初から連続して長時間走る必要はありません。
例えば1分間の軽いジョギングと
90秒間のウォーキングを交互に行う方法があります。
速さを競う必要はなく、
会話ができる程度の余裕を持って始めましょう。
初めは週2〜3回程度を目安とし、
走った翌日は休養日を設けます。
筋肉痛や疲労、膝の違和感が強い場合は、
予定どおりに練習を進めず、回復を優先してください。
この3つは初心者向けの一般的な考え方です。
心臓や呼吸器の病気、関節疾患などがある方、
運動制限を受けている方は、
開始前に医師へ相談してください。
初心者向け|4週間のランニング練習例
ここでは、運動習慣が少ない成人が無理なく走り始めるための一例を紹介します。
NHSの初心者向けプログラムを参考に、短いジョギングとウォーキングを組み合わせています。以下はグレフルが紹介する簡略化した例であり、NHS公式プログラムそのものではありません。
| 週 | 練習内容の例 | 目標 |
|---|---|---|
| 1週目 | 走る1分+歩く90秒を6回 | 運動に慣れる |
| 2週目 | 走る90秒+歩く2分を5回 | 無理なく継続する |
| 3週目 | 走る2分+歩く2分を5回 | 走る時間を少し増やす |
| 4週目 | 走る3分+歩く2分を4回 | 余裕を持って走る |
各回の前後には5分程度のウォーキングを加え、週2〜3回、間に休息日を設けます。これは達成を義務づける計画ではありません。疲労が残る場合は同じ週を繰り返したり、一段階戻したりして構いません。すでに膝痛がある方やケガから復帰する方は、この表をそのまま実施せず、医療機関で状態を確認してください。
走ると膝が痛い|場所によって考えられる原因は違う

ランニング中に膝が痛くなった場合、
痛みの場所は状態を考える手がかりになります。
ただし、痛む場所だけで病名を判断することはできません。
膝の前側が痛い場合
膝のお皿の周囲や奥が痛む場合には、膝蓋大腿関節に関連する痛みなどが考えられます。階段の上り下り、しゃがむ動作、長時間座った後の立ち上がりなどで痛みが現れることもあります。膝のお皿のすぐ下が痛む場合は、膝蓋腱に関連する問題なども考慮します。
膝の外側が痛い場合
ランニング中に膝の外側が痛む場合、腸脛靭帯炎などが考えられます。走り始めは問題なくても、一定の距離を超えると痛みが出る場合があります。
日本では腸脛靭帯炎を「ランナー膝」と呼ぶことがありますが、英語のRunner’s kneeは膝蓋大腿関節の痛みを指す場合もあります。そのため、名称だけで同じ病気と考えないことが重要です。
詳しくはランナー膝・腸脛靭帯炎の解説ページをご覧ください。
膝の内側が痛い場合
膝の内側には、靱帯や半月板などさまざまな組織があります。
ひねった後に痛みが出た場合、膝が引っかかる場合、腫れを伴う場合などは、整形外科での評価が重要です。
膝痛の原因には、使いすぎによる障害だけでなく、靱帯・半月板の損傷、骨の問題、炎症性疾患などもあります。自己判断で走り続けないでください。
膝が痛いときは走っていい?中止と受診の目安
ランニング中に膝が痛くなった場合、「走っているうちに治る」と考えて無理に続けることは避けましょう。
英国NHSも、膝に痛みがある状態で走り続けないよう案内しています。
整形外科での評価を優先したい症状
- 膝が大きく腫れている
- 膝に熱感や強い赤みがある
- 膝が曲がらない、伸びない
- 体重をかけられない
- 膝がガクッと抜ける
- 転倒やひねった直後から強く痛む
- 安静時や夜間にも痛みが続く
- 痛みが繰り返され、改善しない
特に強い腫れ、変形、歩行困難、発熱を伴う熱感などがある場合は、速やかに医療機関へ相談してください。
痛みが軽くなったら、すぐに走ってよい?
痛みが落ち着いたとしても、以前と同じ距離や速度へ急に戻すことはおすすめできません。再開時期は原因や重症度によって異なります。歩行や日常生活での症状、膝の動き、筋力、腫れの有無などを確認し、必要に応じて医療機関の指導を受けてください。再開できる状態であれば、短い時間から始め、運動中だけでなく翌日の反応も確認しましょう。
ランニングを続けるために考えたい筋力トレーニング
膝の負担を考える際には、膝だけでなく股関節周囲や太ももの筋力も重要です。膝蓋大腿関節の痛みに関する診療ガイドラインでは、股関節周囲と大腿四頭筋の運動が重要な治療要素として推奨されています。ただし、これらの運動ですべてのランニング障害を予防できると断定することはできません。
① 椅子からの立ち座り
安定した椅子に座り、足裏を床につけてゆっくり立ち上がります。その後、ゆっくり座ります。膝に痛みが出ない範囲で行い、必要に応じて手すりなどを使用してください。
② ヒップリフト
仰向けになって膝を曲げ、足裏を床につけます。お尻をゆっくり持ち上げ、無理のない高さで戻します。腰を強く反らす必要はありません。腰や膝に痛みが出る場合は中止してください。
③ かかと上げ
安定した場所で立ち、必要に応じて壁や手すりに手を添えます。かかとをゆっくり持ち上げ、ゆっくり下ろします。
ふくらはぎの筋肉を使う運動ですが、痛みやふらつきがある場合は無理をしないでください。
運動回数は体力や症状に応じて調整します。
痛みがある方に一律の回数を指定することは適切ではありません。
運動によって症状が悪化する場合は中止し、
専門家へ相談してください。
ランニング初心者に整体・スポーツ整体は必要?
痛みがなく、無理のない運動ができている方に、整体が必ず必要というわけではありません。
まず大切なのは、適切な練習量、休息、運動習慣、必要な筋力づくりです。
一方、ランニングを始める前から股関節や足首の動きが気になる方、左右差が気になる方、同じ場所に負担を感じやすい方などは、身体の状態を確認することが役立つ場合があります。
グレフルのスポーツ整体で確認すること
大阪・心斎橋のグレフル鍼灸接骨院 整体院では、スポーツに取り組む方の身体の状態や運動時の負担について相談を受けています。
- 股関節や足首などの関節の動き
- 片脚立ちなどの基本的な身体機能
- 太ももやお尻の筋肉の状態
- 姿勢や身体の使い方
- 練習頻度や運動量の変化
- セルフケアや運動習慣の見直し
身体の状態に応じて、整体や運動指導などを検討します。
ただし、整体だけでランニング障害を確実に予防できるわけではありません。また、靱帯損傷や疲労骨折などが疑われる場合は、医療機関での評価を優先します。
ランニング初心者のよくある質問
Q1.初心者は毎日走ったほうがよいですか?
毎日走る必要はありません。最初は週2〜3回程度から始め、休息日を設ける方法が取り入れやすいでしょう。疲労や痛みが残る場合は休養を優先してください。
Q2.1回何km走ればよいですか?
最初から距離を決める必要はありません。短いジョギングとウォーキングを組み合わせ、時間を目安に始める方法があります。
Q3.ランニング前にストレッチは必要ですか?
走る前は、軽いウォーキングなどで徐々に身体を動かす方法がおすすめです。強い痛みを伴うストレッチは必要ありません。
Q4.膝が痛いときは整体を受けてもよいですか?
原因が不明な膝痛や、腫れ・熱感・歩行困難などがある場合は、まず整形外科での確認を優先してください。重大な問題が否定されている場合には、身体の状態に応じたケアを検討できます。
Q5.ランナー膝はストレッチで治りますか?
ランナー膝と呼ばれる状態には複数の病態があり、ストレッチだけで治るとは言えません。痛みの原因や練習量を確認し、必要な運動療法などを検討することが重要です。
まとめ|走り始めるなら、まずは続けられる身体づくりから
全日本大学駅伝での選手たちの走りは、多くの人が運動に興味を持つきっかけになります。しかし、ランニング初心者にとって大切なのは、最初から速く、長く走ることではありません。短い距離から始め、身体の反応を確認しながら運動量を増やすこと。そして、休息と筋力づくりを組み合わせることです。膝に痛みが出た場合は無理に走り続けず、必要に応じて整形外科での評価を受けましょう。
大阪・心斎橋でスポーツ整体をお探しの方へ
グレフル鍼灸接骨院 整体院 心斎橋では、
ランニングやスポーツを楽しむ方の
身体のコンディショニングをサポートしています。
股関節・膝・足首の動き、筋肉の状態、姿勢などを確認し、一人ひとりの目的に合わせた身体ケアをご提案します。
医療機関での評価が必要と考えられる場合は、
施術よりも受診を優先します。
グレフル鍼灸接骨院 整体院 心斎橋
大阪市中央区南船場3-6-1
Cypress SHINSAIBASHI 201
心斎橋駅から徒歩約3分
参考情報・出典
-
4years./朝日新聞社
「早稲田大が16年ぶりV 本田、増子、新妻の1年生が躍動! 第58回全日本大学駅伝」
2026年11月1日
ニュース記事を確認する
-
NHS(英国国民保健サービス)
Couch to 5K running plan
初心者向けランニングプログラム
-
NHS(英国国民保健サービス)
Knee pain and other running injuries
ランニング障害と対応
-
日本整形外科学会
スポーツによる膝の慢性障害
膝のスポーツ障害に関する解説
-
American Family Physician
Patellofemoral Pain: Guidelines from the American Physical Therapy Association
2020年
膝蓋大腿関節の痛みに関する診療指針
本記事は一般的な健康情報の提供を目的としています。個別の診断や治療方針を示すものではありません。症状がある場合は医療機関へご相談ください。
公開予定日:2026年11月2日
制作:greful|グレフル鍼灸接骨院 整体院 心斎橋
記事内容の確認
山本 政幸
柔道整復師・鍼灸師
株式会社G-STYLE代表
グレフル鍼灸接骨院 整体院 心斎橋 院長
内容確認日:
※確認者の資格・役割は医学的な診断や医師による監修を意味しません。医学的な根拠は本文の参考資料をご確認ください。

