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50〜60代の座りすぎ対策|30分ごとに立つ?仕事・家でできる工夫
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「朝は散歩しているけれど、仕事中はほとんど座っている」「退職してから、テレビやスマートフォンを見る時間が増えた」。50〜60代の健康づくりでは、運動の時間と一緒に、普段どのくらい座っているかも振り返ってみましょう。
座りすぎ対策の基本は、長く座る時間の一部を、無理のない身体活動へ切り替えることです。「30分ごと」という数字の意味、仕事・自宅での工夫、立ちにくい方の考え方を、公的な資料から整理します。
この記事で押さえたい3点
- 座る「1日の合計時間」と、「続けて座る時間」の両方を見直します。普段運動している方にも、確認する意味があります。
- 30分ごとの中断は、公的資料にある実践の例です。30分を超えたら危険、立てば病気を防げるという境界線ではありません。
- 仕事や家事の区切りに、安全に立つ・少し歩く機会をつくります。立つことが難しい方は、座ったまま動かせる範囲から考えます。
座りすぎとは?運動不足と同じ?
運動不足と座りすぎは、関連しますが、同じことではありません。散歩や運動をしていても、それ以外の時間を長く座って過ごしている場合があります。
健康づくりでいう「座位行動」は、起きている間に、座ったり寝転んだりして、身体をあまり動かさずに過ごす行動です。パソコン作業、座って見るテレビ、ソファでのスマートフォン操作などが含まれます。睡眠そのものを、減らすべき座位行動として扱うわけではありません。
一方、「身体活動」は運動だけでなく、通勤、買い物、掃除など、身体を動かす生活の活動も含みます。ジムに行けない日にも、日常の動きを増やす余地があります。

合計時間と、連続時間を分けて振り返る
1日全体で座る時間と、一度座ってから動くまでの時間を、別々に確認しましょう。この二つを分けると、対策を選びやすくなります。
例えば、朝は歩いていても、午前の仕事、移動、午後の会議、夜のテレビが全て座る時間になっていることがあります。また、1日の合計だけを気にしていると、数時間続くパソコン作業には気づきにくいものです。
最初から正確な計測は必要ありません。「午前中は一度も席を立っていなかった」「夕食後は寝る前までソファだった」といった、長く続きやすい場面を見つけるところから始めます。
なぜ、座る時間も見直したいのか
座る時間が長いことと、生活習慣病や死亡のリスクなどとの関連が報告されているためです。ただし、座ること自体が悪い、ある時間を超えると必ず病気になる、という意味ではありません。
座りすぎを扱う研究には、長期間の生活と健康状態を追跡した観察研究などがあります。食事、持病、体力、仕事なども関わるため、記事で紹介する小さな行動だけで、個人の将来の病気や寿命が決まるとはいえません。
運動の効果が「全部なくなる」と考えない
運動には意味があり、座る時間の見直しと両方を続けることが大切です。厚生労働省のガイドは、身体活動を増やすことと、長い座位行動への注意を、ともに勧めています。
身体活動が多いことによって、長い座位時間に伴うリスクが小さくなる可能性も示されています。「平日座っていたから、週末の運動は無駄だった」と受け止める必要はありません。一方、短い散歩や施術を一度受ければ、その後は何時間でも座ってよいとも判断できません。
大切なのは、運動の時間だけで1日を評価せず、仕事や家庭で動く機会も一緒に考えることです。
座り方を整えることと、座る時間を減らすこと
座り心地を整えても、座位行動の合計時間が短くなるとは限りません。椅子や机の調整と、長い作業を区切る工夫は、目的を分けて考えます。
背中をずっと緊張させて「よい姿勢」を保とうとするより、楽に作業できる環境を整え、無理のない範囲で姿勢や動きを変える機会をつくりましょう。座っているときの痛みを、姿勢だけで説明しきることはできません。
30分ごとに立つべき?時間の目安
例えば30分ごとに、座りっぱなしを中断することが、公的資料で紹介されています。仕事の区切りをつくる合図として使い、できる範囲で身体を動かしましょう。
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」や、厚生労働科学研究班の資料では、長い座位行動をこまめに中断する例として30分が示されています。ただし、全員にとっての厳密な安全上限や、必ず病気を防ぐための時間ではありません。
何分立てばよいかを、一律に決めなくてよい
全員に同じ「立つ時間」を当てはめるより、現在の生活と体調に合わせて、実行できる中断を考えます。同ガイドは、座位行動の中断による健康への影響について、さらに研究の蓄積が必要であることも説明しています。
安全に歩ける方なら、座り続けていた作業をいったん止めて、書類を取りに行く、室内を少し歩くなどが一例です。立ち上がった瞬間だけで終えることより、動く用事と組み合わせると習慣にしやすくなります。
会議などで区切れないときは、終わった後の移動をきっかけにします。タイマーに合わせて急いで立ったり、痛みを我慢して歩いたりする必要はありません。
立ちっぱなしに置き換える必要はない
長く立ち続けることを目標にせず、座る・立つ・動くを、無理なく組み合わせます。昇降式デスクは選択肢の一つですが、新しい机を買わないと始められない対策ではありません。
立っているだけの時間と、歩く時間では身体の使い方が違います。脚や腰がつらくなるまで立ち続けず、作業内容と体調に合う方法を選んでください。
仕事・家で、座りっぱなしを区切る工夫
「何を終えたら、どんな動きをするか」を決めると、生活に取り入れやすくなります。以下は公的資料の考え方を日常場面に置き換えた例で、決められた運動処方ではありません。
仕事中は、席を離れる用事と組み合わせる
書類・電話・会議の区切りなど、仕事の中にある機会を使います。忙しい方ほど、毎回新しい運動を増やすより、元々ある用事に動きを足す方が取り組みやすい場合があります。
- パソコン作業の区切りに、必要な書類を自分で取りに行く
- オンライン会議が終わったら、次の作業の前にいったん立って移動する
- 安全に立って話せる短い電話では、座り続けない機会をつくる
- 休憩時に、体調と職場のルールに合わせて室内を少し歩く
席を離れることが難しい職種では、休憩の取り方を職場で相談する方法もあります。厚生労働省の職場向け資料も、個人の意志だけに頼らず、身体を動かしやすい環境や雰囲気を整える重要性を示しています。
自宅では、テレビやスマートフォンに区切りをつくる
番組の区切りや家事を合図に、座っている時間の一部を動く用事へ切り替えます。仕事をしていない日も、朝から夜までを振り返ってみましょう。
- 動画を続けて再生する前に、視聴をいったん止めて立つ
- テレビの区切りに、たたんだ洗濯物を片付けるなど、軽い用事をする
- 近所へ出る用事や、人と会う予定を、体力に合わせて取り入れる
- 食後ずっとソファで過ごしやすい方は、片付けなどの短い動く用事を挟む
床の物や段差でつまずかないよう、動く場所を先に整えておきます。重い物を運ぶことや、疲れていても家事を続けることを勧めるものではありません。

運転中や移動中は、安全を優先する
車の運転中は運転に集中し、安全な場所に停車してから休憩します。30分という目安を守るために、運転操作を妨げる運動をするのは避けてください。
電車やバスも、揺れる車内で無理に立つ必要はありません。乗り換えや到着後など、安全に動ける場面を使いましょう。座りすぎ対策は、転倒や事故の危険を増やして行うものではありません。
歩行や筋トレとは、どう組み合わせる?
短い中断に加えて、日々の身体活動や筋力トレーニングも、状態に合わせて取り入れます。座る時間の中断を、歩行や筋トレの全ての代わりと考えないことが大切です。
1日の活動の目安は、生活の動きも含めて考える
厚生労働省の一般的な推奨では、歩くことと同等以上の強さの活動を、1日の合計で考えます。以下は成人版・高齢者版からの抜粋です。
| 区分 | 時間と歩数の目安 |
|---|---|
| 成人版 | 60分以上 約8,000歩以上に相当 |
| 高齢者版 | 40分以上 約6,000歩以上に相当 |
これは全員が最初から達成するノルマではありません。どちらの目安を参考にするかも、年齢だけでなく体力や身体機能、痛み、持病などを踏まえて考えます。体力のある高齢者では、成人版と同じ量の活動も参考になります。
この時間は、追加のウォーキングだけの時間ではなく、通勤や家事なども、該当する強さの活動なら含めて考えます。静かに立っている時間を、全て歩行と同じ強さとして数えるわけではありません。歩数の目安は、歩行以外の軽い生活活動も含む1日の合計です。「60分の歩行を、そのまま8,000歩に換算する」という意味ではありません。
まずは、今より少し動く機会を増やす
活動が少ない方は、いきなり目安へ届かせるより、無理なく増やせる部分を探します。厚生労働省の「アクティブガイド2023」は、身体を動かす時間を10分増やし、座りっぱなしを10分減らすという考え方を紹介しています。
長い座る時間の一部を、短い家事や移動へ置き換えるなど、自分の現状に合う形で考えましょう。1回で連続10分の運動をしなければ意味がない、ということではありません。
筋トレの頻度や、筋力・筋肉量の評価について知りたい方は、50〜60代の筋力低下とサルコペニアの解説をご覧ください。歩きにくさやつまずきが気になる方には、ロコモ予防と歩く力の解説で、受診の目安も整理しています。
立ちにくい・痛みがある方はどうする?
立つことを無理に増やさず、動かせる範囲と、確認が必要な症状を分けて考えます。持病のために運動制限がある方は、受診先の指示を優先してください。
立てないときも、じっとし続けない工夫を
厚生労働省のガイドは、立つことが困難な方にも、可能な範囲で身体を動かすことを勧めています。座ることが必要な方に、無理に立つよう求めるものではありません。
例えば、安定した椅子に背中を支えて座り、痛みのない範囲で手や足首をゆっくり動かすことが考えられます。イラストは足の裏を床につけた姿勢から、つま先を床に残して、かかとを少し上げる場面です。息を止めず、違和感や痛みがあれば中止します。
これは、身体の一部を動かすための説明例です。歩くことと同じ活動量になったり、この動きだけで病気を予防できたりするという意味ではありません。座位が安定しない方や、麻痺・手術後などで動かし方に制限がある方は、医師やリハビリテーションの担当者へ確認してください。

痛みや体調の変化を、座りすぎだけで説明しない
新しく出た症状、続く痛み、悪化する症状は、運動を増やす前に相談しましょう。立つと強くふらつく、しびれが広がる、力が入りにくいといった変化も、自己判断で座りすぎのせいにしないことが大切です。
運動や移動中に、胸の痛み、めまい、冷や汗、いつもと違う強い疲れ、関節や筋肉の強い痛みなどが出たら中止してください。症状が強い・続く場合は、速やかに医療機関へ相談します。突然の激しい胸や背中の痛み、急な呼吸困難などがある場合は、119番で救急車を呼んでください。
血圧や血糖の治療中、膝などの病気がある方も、状態に応じた活動を検討できます。ただし、身体活動で悪化し得る合併症や痛みがある場合は、先に主治医へ相談してください。
まず1週間、生活に合う方法を探す
座り続けやすい場面を一つ選び、実行できたかと、身体の様子を振り返ってみましょう。次の手順は、生活を見直すための編集上の例です。1週間で医学的な効果を判定するものではありません。
- 場面を一つ選ぶ:午前のパソコン作業、夕食後の動画など、長く座りやすい時間を見つけます。
- 合図と動きを決める:30分程度のタイマーや仕事の区切りを合図に、安全に動ける用事を一つ決めます。
- 短く記録する:区切れたか、痛み・ふらつき・疲れはなかったかをメモします。
- 続く方法へ調整する:難しかった日は理由を考え、職場の相談や、合図・用事の変更につなげます。
歩数が増えても長く座る場面が残ることがあり、立つ回数が増えても1日の活動全体が十分とは限りません。数字を一つだけ追うより、生活の中で「動く機会がどこに増えたか」を見ると、次の工夫が見つかります。
grefulで相談できる身体のケア
座った後に動き始めづらい、肩や腰の負担が気になって活動を増やしにくいときに、身体のケアや日常動作についてご相談いただけます。仕事・生活の場面、受診状況、痛み、運動制限などを伺い、対応できる範囲を整理します。
立ち座りや関節の動きなど、安全に確認できる動作を手がかりに、生活へ取り入れやすい動きや、負担のかかり方を一緒に考えます。病名の診断や、病気がないことの判断は医療機関の役割です。
整体の施術で長時間の座位行動の健康リスクを相殺できる、健康寿命が延びるとは断定できません。必要な診療と普段の身体活動を大切にしながら、身体のケアをどう取り入れるかをご案内します。
当院の考え方は、初めての方へのご案内でご確認いただけます。
よくある質問
毎日散歩をしていても、座りすぎ対策は必要ですか?
散歩を続けながら、それ以外に長く座っている場面がないかも確認しましょう。運動が無駄になるという意味ではなく、活動を増やすことと座り続ける時間の見直しを組み合わせます。
30分を超えて座ると、すぐ身体に悪いのですか?
30分は、こまめに中断するための実践の例です。超えた瞬間に危険になる境界線ではありません。仕事と体調に合わせ、安全に区切るきっかけとして使ってください。
立って仕事をすれば、歩かなくてもよいですか?
立つことと歩くことでは、活動の強さや身体の使い方が異なります。長く立ち続けることを目標にせず、可能なら短い移動も取り入れ、日々の活動と組み合わせましょう。
1日8,000歩に届かないと、意味がありませんか?
届かない日にも、身体を動かす機会を増やす意味があります。8,000歩は成人版の一般的な目安で、全員へのノルマではありません。年齢だけでなく、持病や体力、今の活動量に合わせて考えます。
膝が痛くて立ちたくない場合は、どうすればよいですか?
痛みを我慢して立つ回数を増やさず、原因や運動制限を医療機関で確認してください。可能な範囲では座ったまま動く選択肢もありますが、具体的な動かし方は状態に合わせて相談します。
まとめ|座る時間を、暮らしの中から見直す
50〜60代の座りすぎ対策は、特別な運動を増やすことだけではありません。毎日どの場面で長く座るかに気づき、安全に動く機会へ切り替えることから始めましょう。
- 振り返る:1日の合計と、連続して座る時間を分けて考える
- 区切る:30分程度を一つの合図にし、仕事や家事と組み合わせる
- 組み合わせる:日々の活動や運動も大切にし、体調に応じて調整する
休息が必要なときは休み、立ちにくさや痛みがある方は、相談しながら取り組んでください。続けたい仕事や趣味のある暮らしのために、今の生活で変えられるところを一つ選んでみましょう。
医学・学術参考資料
公的なガイドと研究班の資料を基に、推奨される考え方と、この記事の日常生活の例を分けて整理しています。
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(PDF、2024年1月)確認できること:身体活動・座位行動の考え方、成人・高齢者の目安、30分ごとの中断の例、今後の研究が必要な範囲。
- 厚生労働科学研究班「座りすぎを減らそう」(国立健康・栄養研究所掲載、PDF)確認できること:1日の合計時間と連続時間を分ける考え方、仕事・家庭での中断、立つことが難しい方への配慮。
- 厚生労働省「アクティブガイド2023」確認できること:身体を動かす時間を増やし、座る時間を減らす考え方と、個人差に応じた取り組み。
- 厚生労働省「働く人が職場で活動的に過ごすためのポイント」確認できること:個人の努力だけでなく、職場の環境や雰囲気を整える重要性。
- 厚生労働省「慢性疾患を有する人の身体活動のポイント」確認できること:状態が落ち着いている方の活動の考え方、痛みや合併症があるときの事前相談。
- 厚生労働省「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」確認できること:持病・服薬・体調の確認と、運動中の症状がある場合の中止。
- 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」確認できること:突然の激しい胸や背中の痛み、急な呼吸困難などの救急対応。
情報確認日:2026年10月26日
編集・発行:グレフル鍼灸接骨院 整体院 心斎橋(greful)
本記事は一般的な健康づくりの情報です。病気の診断や、個別の運動制限については医療機関へご相談ください。
記事内容の確認
山本 政幸
柔道整復師・鍼灸師
株式会社G-STYLE代表
グレフル鍼灸接骨院 整体院 心斎橋 院長
内容確認日:
※確認者の資格・役割は医学的な診断や医師による監修を意味しません。医学的な根拠は本文の参考資料をご確認ください。


