めまいという症状は、耳の問題だけでなく、首・姿勢・筋緊張と深く関係しているケースも少なくありません。特に、慢性的な首肩こりを抱えたまま生活していると、あるタイミングで身体が限界を迎え、めまいとして現れることがあります。この症例は、「原因不明」と言われがちな症状でも、身体の使い方や姿勢を丁寧に見直すことで、改善の糸口が見えてくることを示しています。不安な症状こそ、局所だけでなく全身のバランスから考える視点が大切だといえるケースです。
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本日は、『起床時のめまいと慢性的な首肩こり|大阪市中央区・30代女性のケース』の症例をご紹介します。
「朝起きた瞬間、視界がグラっとする」「寝不足でもないのに、立ち上がるのが怖い」このような“起床時のめまい”は、耳の病気を疑われることが多い一方で、検査では異常が見つからず、不安だけが残ってしまうケースも少なくありません。実は、首や肩の緊張、姿勢の乱れが引き金となり、めまいとして症状が現れることもあります。今回ご紹介するのは、耳鼻科で「頚性めまいの可能性」を指摘された30代女性のケースです。慢性的な首肩こりと日常姿勢が、どのように症状と関係していたのかを整理していきます。
1〜2週間ほど前から、朝起きた瞬間に強いめまいを感じるようになり、不安になって耳鼻科を受診されました。検査の結果、良性頭位性めまいではなく、「頚性めまいの可能性がある」と説明を受けたそうです。もともと日常的に首や肩のこりを感じており、「首が原因かもしれない」と思ったことから、ご自宅や職場の近くで整骨院をGoogleマップで検索。当院を見つけてご来院されました。お仕事は通訳。運動習慣はなく、仕事中はあまり動かずに立ち続けていることが多い生活スタイルです。なお、9月までは別の近隣の整骨院に通院されていましたが、担当者によって施術効果にばらつきがあることや、毎回30分ほどの待ち時間が発生する点に不満を感じ、転院を考えておられました。
姿勢を確認すると、巻き肩と猫背が強く、胸椎には軽度の側弯がみられました。首から肩、胸にかけての筋肉、とくに僧帽筋・胸鎖乳突筋・大胸筋・小胸筋の緊張が非常に強い状態でした。頚部の前屈・後屈を最大可動域まで動かした際、一時的にめまいが誘発される反応が確認されました。このことから、首周囲の筋緊張と姿勢不良により、頚部を通る血管が一時的に圧迫され、脳への血流が瞬間的に阻害されている可能性が考えられます。いわゆる「首そのものが悪い」というよりも、長時間の不良姿勢 → 筋緊張の蓄積 → 頚部の可動域低下と循環障害という流れが重なり、めまいとして症状が表に出ている状態でした。
施術では、いきなり首を強く動かすことは避け、まずは首に負担をかけている“周辺環境”を整えることを重視しました。胸郭の硬さを緩め、巻き肩や猫背を助長している前胸部・肩周囲の筋緊張を丁寧に調整。あわせて、背骨全体のバランスと可動性を引き出し、結果的に頚部への負担が減るようアプローチを行いました。また、仕事中に首肩へ負担が溜まりやすい立ち姿勢についても説明し、日常生活で無理なく意識できるポイントを共有しています。
施術後は、首を動かした際の詰まり感が軽減し、肩周りの重さが抜けた感覚が出てきました。頚部の可動域も無理なく広がり、動かしたときに感じていた不安感が和らいだ様子でした。「首や肩が軽くて、さっきより視界がスッとする感じがします」という言葉が印象的で、身体の緊張が抜けることで精神的な安心感も得られていました。
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