スポーツ中の膝の怪我は初期対応が早ければ早いほど復帰も早く、後遺症のリスクを減らせます。今回のケースでは靭帯損傷の可能性を慎重に見極めながら施術を行い、短期間で競技復帰を目指すことができました。サッカーやバスケットボールなど、切り返し動作の多い競技では膝に大きな負担がかかります。「練習や試合を休みたくない」と考えて無理をしてしまうと、症状が悪化し長期離脱につながることもあります。
膝の痛みや不安を感じたら、早めに専門家へご相談ください。
本日は、サッカーの試合中に膝を負傷された患者様の症例をご紹介します。スポーツによる急な怪我は、放置すると競技復帰が遅れるだけでなく、慢性的な痛みにもつながる可能性があります。
3日前に行われたサッカーの試合中、切り返し動作で左膝に体重をかけた瞬間、相手選手の膝が直撃。その場で強い痛みを感じ、プレーを続行できず途中交代されました。来院時は膝前面に打撲様の強い痛みがあり、特に体重をかけた際に痛みが増す状態でした。また、膝の靭帯が損傷していないか強い不安を感じておられました。患者様は週末に練習試合を控えており、日常生活では歩行時にも軽い痛みがあり、膝を深く曲げる動作が困難で、階段昇降にも支障をきたしていました。スポーツ復帰だけでなく、日常生活での快適な動作を取り戻すことも大きな目標となりました。
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早期回復・早期復帰
・視診では軽度の腫れと皮下出血を確認。
・触診では膝蓋骨周囲と内側部に圧痛があり、靭帯部には大きな異常所見はなし。
・可動域検査では深く曲げた際に痛みが誘発され、特に荷重時に痛みが強くなる傾向がありました。
・前十字靭帯・内側側副靭帯のストレステストを実施したところ、軽度の違和感はあるものの、明らかな靭帯損傷の兆候は認められませんでした。
診断:強い衝撃による膝打撲および周囲軟部組織の炎症と判断。
1、アイシングと電気療法で炎症を抑え、痛みの軽減を図る。
2、軽度の手技療法(整体)にて大腿前面・後面の筋肉を調整し、膝関節への負担を軽減。
3、テーピング固定を行い、練習時や日常生活での膝安定性をサポート。
4、自宅ではRICE処置(Rest・Ice・Compression・Elevation)を指導し、炎症の早期沈静化を促す。
初回施術後には歩行時の痛みが軽減し、膝の曲げ伸ばしがややスムーズになりました。
翌日には腫れが少し引き、可動域が改善。3回目の施術時には荷重時の痛みが大幅に減少し、軽いジョギング程度なら可能な状態まで回復。
・練習試合に向けて週2回の施術を継続し、炎症のコントロールと再発防止を徹底。
・試合後には状態を再評価し、必要に応じて施術内容を変更。
・大腿部や股関節周囲の筋力強化とストレッチを取り入れ、再発防止のための予防プログラムを実施予定。
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