「座りっぱなしの仕事だから腰痛になりやすい…」
現代社会では、デスクワークやリモートワークの普及により、座りっぱなしで腰が痛くなる人が急速に増加しています。
大阪の「グレフル鍼灸接骨院 整体院 心斎橋」においても座りっぱなしで腰が痛いと仰って来院される方が後を絶ちません。
本ページでは、座りっぱなしで腰痛が起こる具体的なメカニズムから、今日からできる予防法・対処法まで、柔道整復師の立場から論理的に分かりやすく解説いたします。
腰痛にお悩みの方はぜひ、最後までご覧ください。
目次
座りっぱなしによる腰痛は、単に長時間座っているだけが原因ではありません。
身体の構造と機能を理解することで、なぜ腰痛が発生するのを明確に理解すると、このあとの対処法に役立ちます。
座りっぱなしで腰痛が起こる最も大きな理由は、骨盤が後ろに傾いてしまうことです。
正常な立位では骨盤は適度に前傾していますが、椅子に座ると骨盤が後ろに倒れやすくなります。この骨盤の後傾により、腰椎の自然なカーブ（前弯）が失われ、腰部に過度な負担がかかってしまうのです。
骨盤が後傾すると、自然と背中が丸くなり猫背姿勢になります。この姿勢では腰椎が後方に曲がった状態が続き、椎間板の前方部分に集中的な圧力がかかります。健康な腰椎では体重が上手く圧を分散してくれますが、猫背姿勢では一部分に負荷が集中するため、椎間板や周辺組織に炎症が起こりやすくなるのです。
座りっぱなしの状態では、特定の筋肉群が持続的に緊張し続けることになります。
特に腰部から臀部にかけての筋肉は、座位姿勢を維持するために常に働いている状態となり、筋疲労を起こしやすくなるのです。筋肉が疲労すると血管が圧迫され、血流が悪化してしまいます。
血流の悪化は筋肉への酸素や栄養の供給を阻害し、同時に疲労物質の排出も妨げます。これにより筋肉はさらに硬くなり、痛みを感じる発痛物質が蓄積されていきます。特に腰部の脊柱起立筋や大臀筋、中臀筋などは座位で緊張しやすく、これらの筋肉の硬化が腰痛の直接的な原因となることが多いのです。
座りっぱなしの生活では、体幹を支える筋肉群が十分に使われないため、徐々に筋力が低下していきます。
特に腹横筋や多裂筋などの深層筋（インナーマッスル）は、脊柱の安定性を保つために重要な筋肉ですが、座位ではあまり活動しません。これらの筋肉が弱くなると、腰椎を支える力が不足し、慢性的な腰痛の原因となってしまうのです。
体幹の不安定さは、日常動作での腰への負担を増大させます。立ち上がる、物を持つ、振り返るといった基本的な動作でも、体幹が不安定だと腰部に過度な負荷がかかってしまいます。健康な状態では体幹筋群が協調して働き、腰椎を保護しながら動作を行いますが、筋力低下により 上手く機能しなくなるのです。
多くの方が無意識に行っている座り方の中には、腰痛を引き起こしやすいものがあります。
これらの特徴を理解することで、日常的に注意すべきポイントが明確になります。
背もたれに完全に体重を預けて座る姿勢は、一見楽に見えますが実は腰痛の大きな原因となります。
背もたれに寄りかかると、骨盤が後ろに倒れ、腰椎の自然なカーブが失われてしまうのです。
この姿勢では腰部の筋肉が適切に働かず、椎間板に不均等な圧力がかかってしまいます。
椅子の高さが適切でないことは、腰痛の隠れた原因のひとつです。
椅子が高すぎて足が浮いている状態では、太ももの裏側が椅子の座面に圧迫され、血流が悪化してしまいます。また、足で身体を支えることができないため、腰部により多くの負担がかかってしまうのです。
逆に椅子が低すぎて膝が高くなっている状態では、股関節が過度に屈曲し、骨盤が後傾しやすくなります。この姿勢では腰椎のカーブが失われ、椎間板に過度な圧力がかかってしまいます。特に身長の高い方がコンパクトな椅子に座る際に、この問題が起こりやすいといえるでしょう。
脚を組む座り方は、骨盤の歪みを引き起こす代表的な悪習慣です。
脚を組むことで骨盤が左右に傾き、脊柱全体のバランスが崩れてしまいます。これにより一側の腰部筋肉に過度な負担がかかり、筋肉の緊張や痛みが生じやすくなるのです。
これらの習慣は無意識に行われることが多いため、意識的に修正する必要があります。定期的に自分の座り方をチェックし、両足を床にしっかりとつけ、重心を中央に保つよう心がけることが重要です。また、同じ姿勢を長時間続けないよう、定期的に姿勢を変えることも効果的な対策となります。
腰痛を防ぐためには、正しい座り方を身につけることが最も重要です。適切な姿勢を保つことで、腰部への負担を大幅に軽減することができます。
正しい座り方の基本は、骨盤を立てて坐骨で座ることです。
坐骨とは骨盤の底部にある左右一対の骨で、座った時に椅子の座面に当たる部分です。
この坐骨をしっかりと座面に接触させることで、骨盤が適切な位置に保たれ、腰椎の自然なカーブを維持することができるのです。
坐骨で座る感覚を掴むためには、まず座面の奥深くに腰掛けることが重要です。そして、一度骨盤を前後に動かして、坐骨が座面に当たる位置を確認してください。坐骨で座れている時は、腰に自然な前弯があり、背筋が無理なく伸びている状態になります。最初は慣れないかもしれませんが、この感覚を身につけることで腰痛の予防効果は抜群に向上します。
適切な椅子とデスクの高さ設定は、正しい座り方を支える重要な要素です。椅子の高さは、足裏全体が床にしっかりとつき、膝と股関節が90度から110度程度の角度になるよう調整してください。
この角度により、太ももと下腿の血流が適切に保たれ、骨盤も安定した位置を維持できます。
デスクの高さは、肘が90度から110度の角度になる位置に設定することが理想的です。デスクが高すぎると肩が上がってしまい、首や肩の緊張を引き起こします。逆に低すぎると前かがみの姿勢になり、腰部への負担が増加してしまうでしょう。可能であれば昇降デスクを使用し、自分の体型に合わせて細かく調整することをおすすめします。
長時間の座位による腰痛を防ぐために最も効果的な方法は、定期的な立ち上がりと軽い運動です。
1時間に1回は立ち上がり、最低でも30秒から1分程度は立位を保つことをお勧めします。
立ち上がることで圧迫されていた血管が開放され、血流が改善されるとともに、固まった筋肉や関節をリセットすることができるのです。
立ち上がった際には、簡単なリセット運動を行うとより効果的です。両手を腰に当てて軽く腰を反らせる動作や、肩甲骨を寄せて胸を開く動作、軽く足踏みをする動作などが有効です。これらの動作により、座位で縮こまった筋肉を伸ばし、血流を促進することができます。
参考文献：座位行動｜厚生労働省
なかなか治らない腰痛でお悩みの方は、そもそも腰痛の原因が特定できていない可能性があります。
そんな方は、一度「グレフル鍼灸接骨院 整体院 心斎橋」へお気軽にご相談ください。
当院では、痛みのある場所を重点的にもみほぐすような施術ではなく体のバランスや日常生活に着目して腰痛の原因を特定することで、頑固な腰痛も解消へと導くことができます。
百聞は一見に如かず。まずは、一度当院へお越しください。
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